っくしゅん!
どしたの?風邪?キモいよ。
キモッ?え?
そういえば、この間ネットで「猫エイズ」なるものを見たんだけど、どんなものなの?
教えてほしかったらかにかま。
・・・スッ。
よし。
猫エイズってなに?
猫エイズっていうのは、人間のHIVウィルスとは違って、FIVウィルスによって引き起こされる免疫不全による症状のことをいうんだ。エイズっていうウィルスの名前ではないからね。
猫後天性免疫不全症候群(ねここうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん)とも呼ばれていて、発症や症状は人間のそれと似ているかもね。
人間にうつるの?
その名前から、詳しくない人の中には人間にもうつると思ってる人がいるみたいだけど、人間には100%感染しないから安心して。もちろんその逆もないしね。
猫エイズの進行と症状
人間でも同じようなことがあると思うけど、FIVウィルスに感染したからといって、絶対に命を落とすわけじゃないんだよ。
中には感染に気付かないまま天寿を全うする仲間だっているし、最近は研究も日々進歩していて、発症しても症状を抑えることも可能になってきてる。
1・感染初期
ウィルスに感染してすぐの時は急性期とも言われていて、軽い下痢や発熱、倦怠感なんかがあるみたいだね。飼い主さんから見れば、軽い風邪にしか見えないかもね。
そのコによっても差があるけど、こういう状態が1ヶ月~1年くらい続くんだよ。
2・無症状キャリア期
そのあと、症状はいったんなくなる。
これは第2段階で、キャリア期って呼ばれる状態だね。
まるで病気が治ったみたいに元気になるけど、ウィルスは攻撃をやめて体内のリンパ球の中で息を潜めてるからね。
この期間は猫によってバラバラで、そのままエイズ症状を発症せずに終わることも。検査をしない限りは飼い主さんはおろか、猫自身も気付かないかもね。
3・エイズ発症
無症状キャリア期の次の段階。エイズ発症期に突入すると免疫不全になっていろんな症状がみられるように。
多いのは口の中の異常で、口臭や歯肉炎、歯周病、よだれが止まらなくなっちゃったりするんだ。
その他にも、風邪が治らなくなってしまったり、嘔吐や下痢。免疫の低下によるさまざまな感染症もあるよ。健康なときにはなんてことないような菌にも抵抗することができなくなって、いろいろな臓器に機能の低下が見られるようになってくる。
へぇー。なんだか人間のHIVに似てるね。
免疫が低下して起こる症状をエイズって呼ぶからね。根本的な理屈は一緒だよ。
猫エイズの感染経路は?
主な感染経路は猫どうしのケンカが原因になることが多いみたいだね。
外に出ることのある猫は飼い主さんが注意してあげる必要があるよ。
人間の感染経路としては性交渉っていう認識が一般的だけど、猫の場合は交尾や唾液の交換で感染する確率はほとんどないみたい。猫の交尾による首への噛みつきの方が重大な問題みたいだね。
でも、やっぱりそのほとんどはケンカによる血液、体液の接触による感染がメインになるよ。
猫ウイルス自体はとても弱くて、空気感染はおろか、授乳や食器の共用くらいでは起こらないと考えて大丈夫だね。
遺伝することも?
お母さん猫がFIVウイルスを保有していた場合、子猫も先天的にウイルスを持っていることがある(垂直感染)
でも、この確率もそう高くはないみたいだね。
スポンサーリンク
猫が感染しないようにするには?
現在、全国の仲間のうち約10~15%が猫エイズに感染していると言われてるからね。やっぱり「完全室内飼い」が一番安心かな。
同時に去勢手術も検討してみたほうがいいと思う。
それと、多頭飼いの飼い主さんは、新しく迎えるコに検査を受けさせてほしいな。検査の仕方や料金についてはまた後で説明するね。
飼い主さんへ
猫エイズに感染し、発症まで至るケースはそう多くはありません。しかし、1度発症してしまうと、現在有効な治療法は存在しませんので、猫ちゃんが苦しむ姿を見守ることになってしまいます。
猫のためを思って、できれば室内飼いにしてあげたほうがリスクは抑えられます。
もちろん、室内でもストレスのないように配慮してあげて下さいね♪
外出することのある猫には、定期的な検査を受けさせるようにしましょう。
少しでも風邪のような症状があったり、気になることがあるときは獣医さんに相談してみるといいかもしれませんね。
なるほどねー。ちゃんとした検査と予防が大事なんだね。
へっクシュン!!ズズ…
・・・。
ん?心配?おじさんはただの風邪だから大丈夫だよ。
・・・チッ
!!!